「楽園の鳥」+「夢見る水の王国」メモ

松永洋介が作成した、寮美千子の長編小説『楽園の鳥 ―カルカッタ幻想曲―』(講談社2004)と、その作中ファンタジー『夢見る水の王国』(上下、角川書店2009)についてのメモ。作中のガンジス神話は『天からおりてきた河 インド・ガンジス神話』として絵本化(山田博之・画、長崎出版2013)。

Amazonに拡大画像掲載/カバーの質感について

  • アマゾンの個別商品ページの表紙画像に拡大画像が追加された。……どんな表紙なんだか、よくわかりませんね。
  • 実際のカバーは、まず用紙が「きらびき」といって、古来より、料紙装飾などで親しまれている雲母引。その技法をファインペーパーに用いた、独特の輝きを持った紙です。というような、たいへん美しいものだ。印刷もUV印刷という技法でシャープな線を再現している。おまけに単色の原画を四色で刷って深みを出している。残念ながら、写真ではほとんどわからない。この本の装丁は、手にとって間近に見るとその出来映えに溜息が出そうになるという、工芸品のようなものなので、ぜひとも現物を手にとって、じっくりご覧いただきたい。