「楽園の鳥」+「夢見る水の王国」メモ

松永洋介が作成した、寮美千子の長編小説『楽園の鳥 ―カルカッタ幻想曲―』(講談社2004)と、その作中ファンタジー『夢見る水の王国』(上下、角川書店2009)についてのメモ。作中のガンジス神話は『天からおりてきた河 インド・ガンジス神話』として絵本化(山田博之・画、長崎出版2013)。

泉鏡花賞/さらに

  • asahi.comにも詳報が。
    泉鏡花文学賞 受賞の寮さん喜び/「夢のようで 言葉ない」asahi.com:マイタウン石川

     第33回泉鏡花文学賞金沢市主催)を受けた寮美千子さん(49)=写真、神奈川県相模原市在住=は「鏡花の作品の言葉の美しさや心の深さに胸打たれてきた。夢のようで言葉が出ない」と喜びを語った。近年は著名作家や他の文学賞受賞者が選ばれる傾向にあったが、選考委員で作家の五木寛之さんは「三十数年ぶりに野心的な作家を発掘できた。新しい金沢文芸のムーブメントになれば」と期待を示した。
     受賞作は長編小説「楽園の鳥 カルカッタ幻想曲」(講談社)。選考委員で泉鏡花記念館名誉館長の泉名月さんが「詩情あふれる作品」「4次元の世界を感じさせる新しい作家」と強く推薦し、5人の選考委員が一致して決めた。
     五木さんは「自分の本当の魂を発見する旅路がテーマ。アジアの人々の暮らしぶりの荒涼たる感覚がよく書かれている。宇宙、歴史、時間を考えさせられた」と受賞理由を述べた。
     寮さんは東京都生まれ。外務省、広告制作会社勤務、フリーのコピーライターを経て、86年に毎日童話新人賞を受賞、童話作家としてデビューした。代表作に絵本「イオマンテ」「父は空 母は大地」、小説「小惑星美術館」「ノスタルギガンテス」など。受賞作は大人向けの初の小説だった。
     同賞は、昨年8月から今年7月までの1年間に単行本として刊行された小説、戯曲、民話、童話の文芸作品が選考対象。今年は作家や文芸評論家、出版社などから49作品が推薦された。
     授賞式は11月22日、市文化ホールで開かれる。
    (10/19)
    【顔写真あり】