「楽園の鳥」+「夢見る水の王国」メモ

松永洋介が作成した、寮美千子の長編小説『楽園の鳥 ―カルカッタ幻想曲―』(講談社2004)と、その作中ファンタジー『夢見る水の王国』(上下、角川書店2009)についてのメモ。作中のガンジス神話は『天からおりてきた河 インド・ガンジス神話』として絵本化(山田博之・画、長崎出版2013)。

「本の窓」に紹介掲載

  • 小学館のPR誌「本の窓」で紹介されました。
    楽園の鳥 カルカッタ幻想曲』寮 美千子/著

     この原稿を書いている宇山日出臣君は、中井英夫氏の『虚無への供物』を文庫にするためにM物産を辞め、講談社に入ったという逸話を持ち、昨年六月には「新人作家の発掘や育成、ジャンルの発展に寄与した編集活動など、長年にわたる本格ミステリへの多大な貢献」により「本格ミステリ大賞特別賞」を本格ミステリ作家クラブより授与され、T本氏からは「名伯楽」なるかたじけないお言葉を頂戴した一編集者です。
     その手元に奇蹟のような出会いの数々を経て届いたのが、千二百枚の大作としか言いようがない原稿でした。本格ミステリとは対極にある、宇山君が最も苦手とする男女の恋愛小説ですが、極彩色の虚無へのささげものです。
     講談社文芸図書第三出版部/宇山日出臣
    小学館本の窓」2005年1月号 「私の編集した本」84頁
    書影入り(帯つき)。